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オストリッチ・コンプレックス
オストリッチ=ダチョウ。

ダチョウは逃げ切れないという危険が身に迫ると、
頭だけを岩陰に突っ込み、状況を見ないようにする。

見なければ事実は起きない訳ではないが、
とりあえずそうして短時間でも恐怖から逃れようとする。

人間の心理にも似たようなことがあり、
都合の悪いことは「聴かない」「読まない」「考えない」ことにすれば、
あたかも本当にその「都合の悪いこと」が起きないような錯覚に故意に陥る。

それをオストリッチ・コンプレックスという。

写真は福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールの画像。

この升目のような容器の中に、
「使用済み核燃料棒」というものが収まっており、
写真にある4号機の燃料プール内にはその棒が約1500本前後納められている。

ココから放射性物質が、
東北や関東圏、微量なものも含めれば全国に飛散し続けている。

この使用済み核燃料棒の毒性・威力は、
例えばこのプールの側に人間が立ったとすると、
その命は2分も持たないとの事。

約1500本の使用済み核燃料棒に関する放射線量の値は、
広島型原爆約4000発分に相当する。

しかも、
原子力爆弾による放射能の飛散は炸裂時のみだが、
この福島の場合は使用済み核燃料棒がある限り、
放射能を飛散し続け、

その半減期(そのまま放置して人的無害になるまでの期間)は、
約100万年と言われている。

上記は、
画像にあるように使用済み核燃料プール内に水が入っている状態、
水による遮蔽がある状態での話だ。

平たく言えば、
地球上でもっとも毒性の強い物質が、
大きな風呂桶の中に沈められていて、
その周囲には壁や天井も何もないというのが、
現在の福島第一原発4号機の使用済み核燃料プールの状態だ。

そしてその風呂桶自体、
3.11の地震と津波でかなりの打撃を受け、容器も傾いた上に、
あまりに強い放射性物質の為、修理をしようにも誰も近づけず、
作業も出来ないというのが現時点での状況だ。


昨今、
「4号機の燃料プールが倒壊すれば日本の終わりを意味する」と、
ちまたでよく騒がれている。

この非常に大づかみに使われている、
「日本の終わり」とはどうゆう事なのか。
それについて最近よく考えている。

倒壊=プールから水が無くなり、
または溜められなくなり、使用済み核燃料棒がむき出しの状態になった時のこと。
水の遮蔽が無くなると放射性物質の飛散率は今の約100倍になる為だ。

現在、
福島第一原発周辺は強制避難区域に指定されている。
何故、強制避難をさせなければならないのか。

それは人々が短期間に死んでしまうからだ。
甲状腺がんなど、時間をかけて亡くなる分には即座に集団パニックは起きない。
しかし、短期間に大勢が亡くなった場合、集団パニックは起きる。

「4号機の燃料プールが倒壊」
または水が溜められなくなった場合、
強制避難区域は原発から半径170km〜250kmと言われている。

東北はもちろん、
関東、首都圏は横浜辺りまでがそのエリアに入る。
避難対象者は国民の1/3、約4000万人に相当すると言われている。
恐らく、廃県になる場所もあるかもしれない。


例えば、
小学校などのプールが、
ほぼ何の手入れもせずに50年保つか。
経年劣化し、ひびが入り、間違いなく保たないと思う。

地震と津波で致命的なダメージを受けた頼りないプールに、
国民の1/3の生命を揺るがす史上最悪の放射性物質が沈められているという
恐ろしい状況下の一方で、個々が普段通りに送る日常とのコントラストが、
あまりにも大き過ぎる。

オストリッチ・コンプレックスでいるか、
具体的な行動を取るのか、今は完全に、
個々がその二者択一に迫られている真っ最中だと感じる。

「3.11以後」という言葉が定着してしまったように、
この先「プール倒壊以後」というような言葉が、
出来てしまうのではないかと、末恐ろしく感じる。

その対処法や脱出方法を
少しづつ、自分なりに模索している。


■ドイツZDF「 フクシマの嘘」

■小出裕章PART_1(京都大学 原子炉実験所 助教授) 



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